「D2C ~「世界観」と「テクノロジー」で勝つブランド戦略~」(佐々木康裕 著)の要約をflier(フライヤー)で読んだ。
ブランディングについて学びたいなと考えていた私にとっては刺激的で参考になる内容であった。
私はD2Cという概念を「Direct to Consumer」という言葉の通り「直販」という意味で捉えていた。
仲卸が存在するのが当たり前の業界において、メーカーが直販するケースが多くなっているという、一つのブームのように。
しかし、この本で定義されている「D2Cブランド」はもっとワクワクするものであった。
ワクワクするD2Cブランドの概念
この本の中で描かれているD2Cブランドは、世の中の大きな変化への対応力が凄まじい。
なぜなら、D2Cブランドは自社でデータサイエンティストやエンジニアを抱え、お客様の声をダイレクトに収集し、そしてスピーディーに自社サービス・自社製品に反映させることができる。
D2Cブランドと伝統的なブランドの最大の違いは、D2Cブランドの社内にはデータサイエンティストがいることだ。社員の10~20%にあたるデータサイエンティストが在籍し、創業当初から、大量のエンジニアやSNSマーケティングのプロを揃える。データ分析やSNSを通じたコミュニケーションを積極的に行い、また、それぞれの施策の結果を細かく分析していく。
この体制を抱えるブランド企業は、もはや単なるメーカーではない。
マーケティング力やテックを兼ね備えた新種のメーカーである。
そこに魅力と大きな可能性を感じた。
お客さんは「世界観」を買っている
新種のメーカーが持っているのは「マーケティング力」や「テック」だけではない。
重要なのは「世界観」だという。
Awayという会社の事例が興味深かった。
Awayは、スーツケースのメーカーであるが、さまざまな手法でお客さんとコミュニケーションをとり、「旅」というコンセプトのもと、独自の世界観を作り上げている。
D2Cにとってブランドの世界観は非常に重要だ。たとえば、Awayは自らを「“旅”を売る会社」と位置付けている。彼らはスーツケースを売っているのではなく、「旅のある生活」という世界観そのものを売っているのだ。
Awayのサイトに行ってみると、「A new kind of travel magazine(新しい 旅行マガジン)」という説明がなされた「Here Magazine」というコラムが存在していた。
その国の料理や音楽、多種多様な文化などが紹介されており、商品の説明などは存在しない。
「旅」をコンセプトとした豊富な世界観を創り上げて発信することで、顧客はスーツケースだけでなくその世界観を買うようになる。すると、そこにブランドに対する愛着と信頼が生まれる。こうなると、たとえプロダクトが模倣可能なものであっても、顧客を競合に奪われることはなくなるだろう。ブランドの世界観は、企業の競争力の源泉となるのだ。
このようなコンテンツは、旅好きの人たちの知的好奇心を刺激し、ありがたいものになる。
そして、その情報発信の内容にはやはり世界観があり、憧れを抱かれやすい。
じゃあ、どうすればD2Cブランドにとって重要な世界観を作り上げることができるのか?
答えはわかっていないけど、現時点での想像。
- ターゲットを絞る
- メッセージ、デザインに一貫性をもたせる
- 一貫性はあるけど、飽きさせない、新しい発見がある
- なぜそのようなサービスを展開しているのか、情報発信をしているのかの理念が伝わる
- 共感したくなるエピソードを持っている
あとは、「世界観の作り方」について、役立ちそうな本を見つけたので、そちらで学んでいく予定。
D2Cをフライヤーで読んでたら「世界観をつくる」ことが大事だって書かれてありました。
じゃあ、世界観ってどうやって作ったらいいんだ?って考えてたら、ドンピシャな本がamazonからレコメンドされて、思わず笑ってしまいました。
ポチったよねw
▼世界観をつくる▼https://t.co/WjvUQiSmQe
— ソイエバ@地方webディレクター(たぶん) (@soieba_editor) May 18, 2020
世界観のつくりかたを学ぶのが楽しみである。
それと、このあたりは実際にチャレンジしてみないと本当のところは学べないと思う。
そういう環境に身を置くようにしていこう。